犬種

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの共通点及び相違点

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの共通点及び相違点

日本で人気の大型犬種の代表格といえば、ゴールデン・レトリーバーとラブラドールレトリーバーです。
名前にレトリーバーが付くので、同一種や毛色が違うだけの親戚と思われがちですが、実際は全く別の犬種です。
今回は、ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの共通点及び相違点についてまとめてみました。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの歴史の共通点と相違点

犬種としての歴史の共通点

ゴールデン・レトリーバーも、ラブラドールレトリーバーの歴史の共通点はどちらもハンターが撃ち落とした水鳥などの獲物を回収するレトリバー(回収犬)ということです。こうした歴史をもつため人間の指示によく従う犬種ということも共通点です。現代では、ペット以外にも盲導犬、聴導犬、警察犬など優秀な使役犬として活躍しています。

犬種としての歴史の相違点

相違点は犬種としての起源です。
ゴールデン・レトリーバーはイギリス出身で19世紀ころにイギリスの伯爵が繁殖し始めたことが始まりで、ラブラドール・レトリーバーは、カナダのニューファンドランド半島およびラブラドール半島にいた犬が祖先と考えられており、全く起源が違います。
また、ラブラドールについては、水かきが足についており、泳ぐことが得意なため、森や山でのハンティング以外に海では漁師が釣った魚の回収も頻繁に行っていたようです。

ゴールデン・レトリーバーはニューファンドランド犬とウェイビー・コーテッドレトリバーの交配種が原種で、セターやウォータースパニエル、カーリーコーテッドレトリーバなどを開け合わせて誕生したのに対し、ラブラドール・レトリーバーはセント・ジョンズ・レトリーバーとマスティフの交配種の小さなニューファンドランド犬が原種であるため、種としてはある程度の隔たりがありますので「親戚」とはいえません。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの外見の共通点と相違点

犬種としての外見の共通点

日本では、ゴールデン・レトリーバーも、ラブラドールレトリーバーどちらも大型犬の部類の入ることが共通点です。
ゴールデンレトリーバーの平均体重が25kg〜35kgに対し、ラブラドールは、25kg〜35kgとほぼ同じような大きさです。ともに頭部は横幅が広く垂れ耳、体は骨太で筋肉質です。

犬種としての外見の相違点

特徴的なの相違点は被毛です。
ゴールデン・レトリーバーは長毛で、毛色はゴールドかクリームで、ラブラドール・レトリーバーは短毛で、ブラック、イエロー、レバー、チョコレートが一般的です。

大きさ外見も長毛・短毛と色が違うだけのように見えるため、ゴールデンレトリーバーの短毛種がラブラドールレトリーバーといった誤った認識になることが多いようです。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの性格の共通点と相違点

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーどちらも、穏やかでフレンドリーな性格をしています。
小さな子どもから高齢の人まで、幅広い世代の人間と交流ができ、猫やその他の動物に対しても友好的で社交性が高い犬種です。
ただし、こうした飼育しやすい性格のため、番犬には不向きな犬種です。
性格について相違点はなく、個体差がある程度です。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの知能の共通点と相違点

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーどちらも子犬のうちは、天真爛漫で知能が高いと思えない部分もありますが、実際は、状況判断能力と学習能力の高さに適正を見出され、狩猟の助けをしていた犬種なので、非常に賢く、しつけもしやすい犬種と言えます。

犬種別の頭の良さランキングではゴールデンレトリーバーが4位、ラブラドール・レトリーバーが7位となっており、相違点はなく、両者ともに賢く頭の良い犬種といえます。

編集長
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稀に落ち着きがなく、躾ができていない犬もいますが、これは犬種の問題ではなく、飼い主の問題であるケースがほとんどです。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの飼育についての共通点と相違点

犬種としての飼育の共通点

大型犬であるため、飼育の際の注意点は共通する部分が多いと言えます。

両犬種とも食事量は多く、運動不足になると肥満になり易いので、散歩量は多めで1日2時間程度と言われています。

犬種としての飼育の相違点

相違点としては、被毛のお手入れです。長毛のゴールデンレトリーバーの方が多少ケアに時間がかかります。

ゴールデンレトリーバーはダブルコートの長毛種ですので、多少手間がかかります。月に1~2度のシャンプーや週に数回のブラッシングを行いましょう。それでも小型犬の長毛種と比べると毛の伸びはなく手入れはしやすいほうです。

ラブラドールレトリーバーは短毛種ですがダブルコートなので下毛のケアのため、週に数回のブラッシングを行いましょう。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーとの病気・ケガについての共通点と相違点

犬種としての病気・ケガの共通点

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーはともに食欲旺盛のため,胃捻転や腸捻転になることがあり、腸閉塞の原因にもなる異物の誤飲・誤食が多く、大きなおもちゃなども飲み込んでしまうこともあり注意が必要です。

また、運動不足になると肥満になり易く、肥満に起因した関節疾患を起こしやすくなることが共通点です。

それ以外でも、アレルギー性皮膚炎や、日本の高温多湿な環境から、被毛の深い両犬種はさまざま皮膚炎になりやすい犬種とされています。

犬種としての病気・ケガの相違点

一方で、相違点としては、ゴールデンレトリーバーは、悪性リンパ腫や肥満細胞腫などの癌の好発犬種、股関節形成不全の多発犬種として知られていますが、ラブラドールレトリーバーにはこうした疾患の罹患は少ないようです。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの共通点・相違点のよくある質問 Q&A

Q1: ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの歴史について教えてください。

A1: これらの犬種はどちらもレトリーバーと呼ばれ、狩猟の際に鳥や小動物を持ち帰るために育てられました。しかし、それぞれ異なる地域で発展し、それぞれ独自の特性を持っています。

Q2: ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの外見の違いは何ですか?

A2: 一般的に、ゴールデンレトリーバーはラブラドール・レトリーバーよりも体毛が長く、耳が少し低い位置にあります。また、体型や体重も若干異なることがあります。

Q3: ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの性格について教えてください。

A3: どちらの犬種も非常にフレンドリーで、人と遊ぶことが大好きです。

しかし、個々の犬の性格はその訓練や社会化、遺伝的要素によって大きく左右されます。

Q4: ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの知能はどのように異なりますか?

A4: これらの犬種はどちらも高い知能を持っていますが、その訓練や扱い方によってその能力がどのように表現されるかが変わります。

Q5: ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの飼育における共通点と違いは何ですか?

A5: これらの犬種はどちらもアクティブで、定期的な運動が必要です。

また、どちらも社会化と訓練が重要です。ただし、個々の犬のニーズはその性格や健康状態によって異なるため、獣医師や専門家のアドバイスに従うことが重要です。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの共通点・相違点まとめ

性格・知能など共通点も多く、似ている犬種のゴールデン・レトリーバーとラブラドール・レトリーバーですが、調べてみると生まれた国の違い以外にも相違点がある事が分かりました。それぞれの共通点・相違点をよく理解することで、犬種に合わせた付き合い方をすることができます。

以下はゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの共通点・相違点をまとめた一覧表ですです。

ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの共通点・相違点一覧表

個別項目 共通点 相違点
歴史 水鳥などの獲物を回収するレトリバー(回収犬)として使役されてきたこと ◆ゴールデン・レトリーバー
イギリス原産

◆ラブラドール・レトリーバー
カナダ原産

外見 ・大型犬
・頭部は横幅が広く垂れ耳
・体は骨太で筋肉質。
◆ゴールデン・レトリーバー
長毛種
・被毛の色はゴールド、クリーム

◆ラブラドール・レトリーバー
短毛種
・被毛の色はブラック、イエロー、レバー、チョコレート

性格 穏やかでフレンドリー、社交性が高い 特にない
知能 状況判断能力と学習能力の高く賢い 特にない
飼育 食事量が多いため、肥満にならないように一日2時間程度の運動が必要 ◆ゴールデン・レトリーバー
長毛種のため月に1~2度のシャンプーや週に数回のブラッシングが必要

◆ラブラドール・レトリーバー
短毛種なので、週に数回のブラッシングのみ

病気・ケガ 病気
・胃捻転、腸捻転
・異物誤飲、腸閉塞
ケガ
・関節疾患
◆ゴールデン・レトリーバー
病気
・悪性リンパ腫や肥満細胞腫などの癌
ケガ
・股関節形成不全

◆ラブラドール・レトリーバー
特別な疾患はない

ABOUT ME
メガネ犬編集長
ペット関連仕事についていた経験から編集長に就任。犬も猫も小動物も爬虫類も大好きです。 現在妻、息子、犬1、猫4、メダカ5匹と暮らしています。 目下の悩みは老猫の病気のケアです。