犬種

ゴールデンレトリーバーの飼い方 性格や子犬から成犬の体重、毛色などの身体的特徴、病気、しつけ方、価格、里親など

ゴールデンレトリーバー

いつでも笑っているかの表情と、人懐っこい性格で、日本国内で最も飼育されているのがゴールデンレトリーバーです。(一般社団法人ジャパンケネルクラブ 2017年犬種別登録頭数で12位(4,823))
以下ではゴールデンレトリーバーの歴史、飼い方や性格や子犬から成犬の体重、毛色などの身体的特徴、病気、しつけ方、販売価格、里親などを解説しています。

ゴールデンレトリーバーとは

ゴールデンレトリーバーは、イギリス(スコットランド)原産の大型犬です。

元々、カモなどの水鳥猟で活躍していたガンドッグです。狩猟銃でハンターが撃ち落とした獲物を陸地に持ち返る(=retrieve)ために使役されていた犬種で、俊敏性と命令への忠実さに重きがおかれ繁殖されてきました。

現在では日本で多く飼育されている人気の大型犬で、飼主や家族への忠誠心と頭の良さがあり、やさしい性格の犬種のため、子供や犬以外の動物へも友好的でペットとして広く愛されています。

ゴールデンレトリーバーの歴史

19世紀中ごろのスコットランドでの交配が起源とされており、19世紀以前の出自は不明とされています。

1865年にスコットランドのサー・ダッドリー・マーシュバンクス伯爵(後のツウィードマウス卿)が小型の『ニューファンドランド犬』と掛け合わせた黒の『フラットコーテッド・レトリバー』から生まれたウェーブ掛かった黄色の被毛に覆われた『ヌー』という名前の一頭の雑種犬を購入し、ツウィード・ウォーター・スパニエルと交配し生まれた4頭の子供のうち1頭が基礎になり20年以上かけて繁殖し作られた血統です。
その後、1911年にゴールデンレトリーバーとして登録されました。

ゴールデンレトリーバーには、8年間は別の犬種名だった

当初1859年のドッグショーに登場した『フラットコーテッド・レトリバー』種の一つとして見られていたため、1903年の登録申請では、英国ケネルクラブが『フラットコート‐ゴールデン』として登録されていました。

8年たった1911年になってやっと『フラットコーテッド・レトリーバー』とは違う別犬種として認められ、『ゴールデン・レトリバー』又は『イエロー・レトリーバー』と登録されました。
その後犬種の名前は、『ゴールデン・レトリバー』に一本化されました。

ゴールデンレトリーバーの種類

ゴールデン・レトリバーには実は「アメリカンゴールデンレトリバー」「イングリッシュゴールデンレトリバー」の2種類が存在します。2種の違いは被毛の色です。
被毛が金色・黄色なのがアメリカンゴールデンレトリバーで日本でもポピュラーなカラーです。一方で、イングリッシュゴールデンレトリバーの被毛の色は白です。
元々イギリスで生まれた犬たちの被毛の色が白でした。

ゴールデンレトリーバーの身体的特徴

体つきや体重・体高

ゴールデン・レトリーバーは屋外活動犬らしく、耐久性・持久性に優れ、均整の取れた体付きです。

オスは体高58〜61cm、体重29〜34kg、メスは体高54〜57cm、体重24〜29kgが成犬時の理想とされています。

頭部は割合に大きく、鼻は黒又は茶がかった黒色、耳は頬に沿って垂れ、アーモンド形の目が特徴です。

被毛について

ゴールデンレトリバーの被毛はダブルコートで、アンダーコートは防水性が高く、気温の低い季節でも撃ち落としたカモなど野鳥を持ち帰る冷水内で活動でも体を壊すことなく行えます。

またアンダーコートは気温が上昇すると抜け落ち、気温が低下し、体を守るために必要になると再び生えてきます。

被毛の色

ゴールデンレトリーバーの被毛の色は、個体によって、明るいクリーム色から少し暗い赤金色まで多彩な毛色を持つ犬種です。

前述のゴールデンレトリーバー種類でも言及しましたが、被毛が金色・黄色なのがアメリカンゴールデンレトリバーで、イングリッシュゴールデンレトリバーの被毛の色は白です。

こうした被毛の色の種類は意外と知られていません。

ゴールデンレトリーバーの性格

ゴールデンレトリーバーは、従順で認定力が強く、穏やかな性格を持つ犬種です。

特に人間に同調する能力は高く、主人或いは家族が願っていることを察知して、常に主人・家族に気に入られようと努力をし、家族の雰囲気を察して行動を調整します。

例えば、家族が仕事などで静かに真剣にしているときにはおとなしく静かにし、遊びの中に自分が含まれていたり、笑い声が響く楽し気な雰囲気の際は、人間と共にはしゃいで遊ぶことができます。

こうした性格からゴールデンレトリーバーは、理想的な家庭犬と言えます。

ただし、家族と一緒に行動できることを喜びと感じているため、孤独を嫌います。そのため、子どもから老人まで誰にでも扱いやすい犬種とされてますが、長期間の不在がある家庭や、会社勤めの単身者には向かない犬種といえます。

ゴールデンレトリーバーを迎える環境・方法

ゴールデンレトリーバーは大型犬のため、食費、医療費等はそれなりにかかり、住環境も一軒家或いは広い間取りが必要となり、結果的に飼うことが出来る方は限られてきます。

また、ゴールデンレトリーバーを迎え入れるためには、ペットショップかブリーダーから迎え入れることが一般的です。月齢や血統にもよりますが、販売価格は10万円前後です。

大型犬の中では人気犬種なので、ショップに1頭程度は常時販売されていることも多く、国内でのブリーダーも多く存在しています。

一方で、飼育しきれないなどの事情により動物愛護センターや保健所、保護団体でも見受けられることもあり、子犬にこだわらないのであれば、人慣れして飼いやすいケースも多く一つの選択肢になります。

ゴールデンレトリーバーの育て方・しつけ

育て方

ゴールデン・レトリーバーは、従順で認定力が強く、穏やかな性格ですが、孤独を嫌う犬種です。ですから、子犬の頃から十分な愛情を与え、接していくことが、大切です。

しつけは必須

ゴールデンレトリーバーは、従順で認定力が強く、穏やかな性格であると説明致しましたが、子犬時代は、天真爛漫で、従順とは言えません。

ただし、穏やかな性格といっても大型犬の部類にはいりますので、しつけは必須です。個体によってはやんちゃさが抜けず、問題行動を起こし手に負えなくなることもあります。

しつけやすい犬種といえ、若いうちからゆっくりとスタートしても問題はありません。

しっかりとしたしつけをしていないと、事故が起こる可能性もあがります。小型犬が噛みついても、軽傷程度で済みますが、大型犬では大きな事故*につながります。そのことを、忘れないようにしましょう。

*2017年3月には生後10ヶ月の女児が飼い犬の屋内犬(4歳、オス、体重約37kg)に突然頭部をかまれ死亡する事故が発生。

肥満になり易いので、定期的な運動を

ゴールデンレトリーバーは、一般的に運動不足による肥満が多いため、「走る」「動く」ことを日課にし、散歩や公園・ドッグランなど広いところでの運動をするように心がけましょう。ただ、股関節が弱い個体の場合は、急激なランニングなどは避けましょう。

お手入れについて

長毛・ダブルコートなので、毛がからまらないようにするためと、抜け毛を取り除くため、毎日のブラッシングや定期的なトリミングは欠かせません。また垂れ耳なので、蒸れて病気になり易い耳のケアも必須です。

ゴールデンレトリーバーは、長毛・ダブルコートの被毛や垂れ耳など、元々蒸れやすい体の特徴があり、高温多湿の日本には本来向かない犬種です。そのため、皮膚病予防も含め、シャンプーについても月に1回~2回程度行うことよいでしょう。

ゴールデンレトリーバーがかかりやすい病気

ゴールデンレトリーバーなどの大型犬は、老犬期においては、小型犬・中型犬と比べ、家族にかかる負担も大きく、健やかな犬生を送らせ家族の負担も減らすためにも病気やケガへは、早めのケアやかかりやすい病気の予防知識や症状の把握は大切です。

以下では、ゴールデンレトリーバーのかかりやすい病気をまとめています。

股関節形成不全

ゴールデンレトリーバーは、大型犬に好発しやすいとされている関節系疾患に注意が必要です。

とくに股関節形成不全はゴールデンレトリーバーでは多く、生後4ヶ月頃から症状が現れ、足をひきずって歩く跛行や腰を左右に振るように歩く(モンローウォーク)など歩行に異常が見られた場合は動物病院での触診・レントゲンなどで、股関節形成不全について検査をした方が良いでしょう。

股関節形成不全は、幼い段階で股関節の発育がうまくいかず、成長とともに変形や炎症が進行し股関節の脱臼やゆるみが起こる病気です。ゴールデン・レトリーバーの場合、人気犬種で乱繁殖されたケースもあり、そうした環境の中で生まれた遺伝的要因が強い疾患といわれていますが、肥満や過度の運動など、誤った生活習慣も股関節形成不全に罹患する原因と考えられています。

治療をしても根治は難しく、完全に正常な関節に回復はできないとされています。

治療は、痛みや症状の軽減、生活の質の向上、関節炎の進行速度を遅くすることを目的とし、症状によって内科的治療(保存的療法)と外科的治療(人工関節置き換え・切除関節形成術等)に分かれます。

どちらの治療も長期間の通院や入院が想定され、外科的治療(手術)を行った場合は、数十万円~百万円以上の高額の治療費がかかることもあります。

腫瘍(悪性・良性)

ゴールデンレトリーバーは、様々な腫瘍が発症しやすい犬種と言われています。

具体的には、悪性リンパ腫(悪性腫瘍)、肥満細胞腫(悪性腫瘍)、皮膚組織球腫(良性腫瘍)、黒色腫(メラノーマ)(悪性・良性)心臓腫瘍(血管肉腫)乳腺腫瘍などです。

上記のように悪性腫瘍(癌)も発症することがあり、そのため悪性腫瘍(癌)で亡くなることが多い犬種です。老齢期での発症が多いようですが、稀に幼犬や成犬期でも発症することもあります。

人間よりも早期発見が難しいと言われますが、通常の血液検査や画像診断でも腫瘍の早期発見は可能ですので、他の病気の予防にもなりますので、積極的に健康診断を行なうことをお勧めします。

治療には、外科手術や抗がん剤など高額な治療がメインとなり術後の通院や転移の可能性もあり、金銭的にも相応の準備や覚悟が必要となります。

大動脈狭窄症(SAS

ゴールデン・レトリーバーの遺伝性疾患の1つといわれる心疾患です。

左心室から全身へ血液を送る大動脈にある弁が十分に開かない(狭窄)ことにより血液循環をが悪くなるという疾患です。初期は症状もなく発見は難しく、いつもより少し疲れやすい、息を切らすことが多いなどの症状が見られた場合、同疾病が疑われます。

重症化すると、二次的に左心室が肥大し、急激な脱力、虚脱、突然死の危険もあります。

治療は、軽度の場合、投薬が中心で、重症化した場合、手術となります。

外耳炎

外耳炎は全犬種かかる耳の病気ですが、ゴールデンレトリーバーのように垂れ耳の犬種は蒸れやすく好発種となります。そもそも犬の耳はL字型で蒸れやすい構造ですが、さらに日本は多湿なので、発症しやすいと言えます。

耳の中で、細菌・真菌が繁殖し、炎症を起こし発症し、繰り返しやすい病気です。また、外耳炎は外耳での炎症(皮膚炎)の総称のため、原因は個別異なります。

皮膚炎やアレルギーが原因の場合は長期治療が必要となるケースがあります。

皮膚炎(アレルギー性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎)

ゴールデンレトリーバーの被毛は、長毛・ダブルコートの為体が蒸れやすく、耳同様に細菌や真菌が繁殖しやすい環境ですので、ケアを怠るとアレルギー性皮膚炎マラセチア性皮膚炎などの皮膚炎を起こしやすい犬種です。日本での飼育は、湿度が高いため、細菌・真菌が繁殖しやすい観光が整ってしまっており、特に注意が必要です。

頻繁に体を痒がる仕草があった場合、すぐ病院に行き検査をし治療することをお勧めします。

アレルギー性皮膚炎の特徴

ハウスダスト、花粉、食物などがアレルゲン(原因)、発症すると慢性化し再発しやすいのが特徴。

マラセチア性皮膚炎の特徴

常在菌のマラセチアの異常増殖が起こり、発症します。皮脂の異常分泌がマラセチア菌が異常繁殖する原因です。

ゴールデンレトリーバーのペット保険

ゴールデンレトリーバーはかかりやすい疾病に、高額の治療費が必要ケースが多くあります。また大型犬は、細かな治療についても、小型犬・中型犬と比べると治療費用が多くかかります。投薬については、体重に対して量が決まる為、当然体重の重い大型犬は高くなります。

こうした高額医療費への備えとしては、ペット保険が一つの手段として挙げられます。

ゴールデンレトリーバーのペット保険選びのポイント

ペット保険選びの大切な部分は、かかりやすい病気が長く補償されるか無理なく掛け続けられるかの2点です。

保険料や補償内容については各社の情報を比較すれば、予算にあっているか、補償は大きいかは分かります。ただ以下のようなかかりやすい病気が補償されるかといった内容については、大切な部分ですので個別コールセンターなどに確認してみることが重要です。

①股関節形成不全、心臓病、悪性腫瘍が補償対象となるか。

②皮膚炎や外耳炎など繰り返す病気はどのように補償されるか

また、ゴールデンレトリーバーのような大型犬場合、噛みつきや第三者の持ち物は破損になど万が一の事故に備え、個人賠償責任保険への加入は重要です。

ペット保険によっては、特約で付帯できるものもありますが、ご家族の自動車保険や傷害保険などにもは付帯されている可能性がありますので確認してみましょう。